ブルゴーニュの風をグラスに受けて。



2025年6月3日、阿寒湖のほとり「あかん遊久の里 鶴雅」にて開催された
《Domaine Roux Père et Fils ワインディナー》。
フランス・サントーバン村で5世代にわたって続く、ブルゴーニュの老舗メゾン。
その5代目当主、セバスチアン・ルー氏を迎えての特別な一夜に参加してまいりました。



ディナー会場では、北海道ならではの旬の食材をふんだんに使った華やかなコースが用意され、
それぞれの皿に、ルー家のワインがしなやかに寄り添います。



印象的だったのは、阿寒サーモンとマツカワガレイ(白身魚)のマリネに合わせた
2020年 ブルゴーニュ・アリゴテ・アルバスの凛とした酸。



また、北海道産和牛のステーキ 鹿肉の軽いスモークに寄り添った
ヴージョ・プルミエ・クリュ・レ・プティ・ヴージョ 2021のふくよかな余韻。
ワインと料理が競わず、対話しているような組み合わせの妙を堪能しました。

そして何より、セバスチアン氏の人柄が会に柔らかな温度を与えていたことが印象的です。
歴史あるドメーヌの重みを背負いつつも、にこやかに語る姿に、ブルゴーニュの「今」を感じました。

阿寒湖の風と、初夏の夕暮れと、
グラスに映る小さな村の物語。
忘れがたい一夜となりました。
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