仕込み

道産豚ロースでハムを仕込む。

北海道産の豚ロースを使い、自家製ハムを仕込みました。

余計なことはせず、肉と塩、そして時間を味方にする。
ロースという部位は、赤身のきめ細かさと適度な脂のバランスが魅力です。ここをどう“水分コントロール”するかで、仕上がりの質感は大きく変わります。

仕込はブライン法。
数%の塩分濃度に整えた漬け込み液にじっくりと浸し、浸透圧でゆっくりと味を入れていきます。今回インジェクションはあえてしませんでした。過度に水分を抱かせず、あくまで「豚の旨味」を主体に。

数日後、表面を乾かし、北海道の山桜チップで燻煙し低温で火入れ。
中心温度を一定に保ちながらタンパク質を穏やかに凝固させます。ここで焦ると、しっとり感は失われる。
じわりと仕上げる時間は料理人の特権です。

火入れ後は、ゆっくりと休ませる。
この“休ませ”が繊維を落ち着かせ、しっとりとした質感を作ります。

スライスしてみると、淡い桜色。
水っぽさはなく、きめ細かく締まった断面。
噛めばじんわりと広がる塩味と豚の甘み。

派手さはありませんが、こういう一品こそ店の骨格になると思っています。

ワインにも、ビールにも。
そのままでも、少し温めても。

道産豚ロースのポテンシャルを、まっすぐに表現したハムです。

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